2−2.注目したいクラウド(後半)
このブログ「小さな組織の情報機動力戦略!」は、中小企業の経営者の方々を
対象としています。
経営のスピード化でお客様との信頼関係を作りたい方や、
iPadを購入したものの、個人的な利用の域を出ていなくて、
もっと効果のある活用分野を探したい方々に向けて情報を発信をします。
昨日お伝えしたクラウド・サービスであるGoogleについては、
Googleを中心にして、さらに他のクラウドを組み合わせると、
システムの拡張が非常にやりやすくなります。
昨日解説した「クラウド連携」の仕組みを使うことが条件です。
本日は、「クラウド連携」を使って、Googleと連携させて活用したい
3つのクラウドについて解説します。
1.Dropbox
スマートフォンなどのモバイル機器がリリースされた当初から使える、
非常にポピュラーなデータ保管用のクラウドです。
先日の機能拡張により、Pro 版は価格据え置きのまま、
容量がこれまでの100GBから、なんと一気に1TB(1000GB)に
拡大されました。
性能的には、クラウド側のデータベースと、ローカル側のキャッシュの
同期の速度が、
GoogleドライブやOneDriveなどの他のクラウドと比べて圧倒的に早いという
特徴があるようです。
(ストップウォッチを使って、独自に比較テストを行った結果)
Googleとの連携活用については、パソコンを使ってGoogleドライブに
保管した情報を、
社外から、iPad側のDropboxで取り出すことができます。
取り出した情報を他のアプリへエクスポートする機能が充実しています。
これを活用してアプリ同士を連携させると、
iPad上で、情報を加工、処理、通信するシステムを比較的容易に構築
することができます。
例えば・・・
1)社内で、ScanSnapで読み込んでPDF化した文書や図面を
パソコンでGoogleに保管しておき、
手書き編集アプリなどで具体的な作業内容を手書きで書き入れて、
3)クラウド連携を使って内部でデータを同期させ、
4)仕事の関係者に、Googleの情報共有機能を経由して取り出させて
建築現場における作業指示の手段として使う
などと言った使い方ができます。
このように、Googleに保管した情報をDropboxで取り出せるので、
iPadを持って外出すれば、
どこにいても、たいていの仕事は移動しながらでも行えるようになります。
2.OneDrive
マイクロソフト社が提供するデータ保管用のクラウド・サービスで、
少し前までSkyDriveと呼ばれていたものです。
先日の機能拡張により、価格据え置きのまま1TB(1000GB)の容量が
使えるようになりました。
OfficeOnlineなどのWeb版のWord、Excel、パワーポイントを使って
文書を作成して保管する場所です。
また、Office2013 (Word、Excel、パワポなど)で作成したデータを保管する
場所でもあります。
Office365のサブスクリプション契約で動くOffice for iPadのWord、Excel、
パワポなども、このOneDriveを経由してデータの保管や取り出しを行います。
OneDriveに関しても、Dropboxと同じように、
保管したOffice文書をクラウド連携の機能を使ってGoogleドライブで取り出し、
仕事上の関係者と情報を共有したり、共同制作などを行うことができます。
クラウド連携の機能を使って、iPad上のDropboxでOffice文書を取り出し、
社内で行っていた事務作業の続きを、そのままiPadで行うことができます。
なんと言っても、本年3月から、
iPadで動くマイクロソフト純正アプリの「Office for iPad」が動くように
なったことが、
とんでもなく大きな機動力をOneDriveに与えることになりました。
3.Evernote
付加価値の高いインテリジェントなノートとして使える
データ保管用のクラウド・サービスです。
他のクラウドはフォルダ構造を使ってデータを整理しますが、
このEvernoteは、ノートブックと呼ばれるフォルダーに、
ノートと呼ばれるファイルを保管し、
タグと呼ばれる情報識別標識を後から付加することで、
「非常にフレキシブルな情報検索」が行えることが最大の特徴です。
例えば、タグを様々に切り替えながら、指定のタグを含むノートを探すと、
あるデータ(ノート)と他のデータの関係を、
様々な角度から視点を変えて解析するデータマイニング的な使い方ができます。
また、キーワード検索(複合条件検索)の速度が非常に早く、PDFの内部や
写真に記述された文字情報まで検索することができます。
さらに、僕がもっとも重視するのが「イベントを自動的に生成する機能」で、
これを利用した非常にユニークなサービスを後日紹介させていただきます。
4.「2−2.注目したいクラウド」のまとめ
ここでご紹介したクラウドは、
各々を個別に動かしても、もちろん各々の特徴的な機能を発揮しますが、
さらに、「クラウド連携」の仕組みを使って相互に組み合わせると、
データを、「ただ1度だけ、1つのクラウドに保管」するだけで、
その他のクラウドからも、そのデータが取り出せて利用できる、
と言った、
非常にフレキシブルなシステムを構築することができます。
こうして、各クラウドが持つ特徴的な機能を、
機動力を発揮しながらフルに活用することができます。
小さな組織が、費用をかけず、短期間で、
業務に必要なシステムを開発する材料として、
これほど威力のあるものはそうたくさんはないと思います。
この後のパートで、
このような複数のクラウドや、複数のアプリを組み合わせたシステムや
サービスをご紹介します。
是非ご注目ください。
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